毎年夏になると「なんだか疲れやすい」「食欲がない」「やる気が出ない」といった症状に悩まされていませんか?それはもしかすると「夏バテ」かもしれません。
夏バテは多くの人が経験する身近な体調不良ですが、実は私たちの身体にさまざまな影響を与えています。この記事では夏バテとは何なのか、なぜ起こるのか、そして身体にどんな影響があるのかについて解説します。
夏バテとは何か?
夏バテとは、高温多湿な夏の環境に身体が適応できずに起こる体調不良の総称です。つまり、暑さによって身体が疲れてしまい、普段通りに動けなくなった状態のことを指します。
夏バテの症状は人によってさまざまですが、代表的なものは次の通りです。
身体の症状
● 全身の疲労感やだるさ
● 食欲不振
● 胃腸の不調
● 頭痛やめまい
● 睡眠の質の低下
● 立ちくらみ
● 微熱が続く
精神的な症状
● 集中力の低下
● イライラしやすい
● やる気が出ない
● 気分の落ち込み
夏バテの症状は単独で表れることもあれば、複数が同時に起こることもあります。「なんとなく調子が悪い」という漠然とした不調として感じる方も多いでしょう。

なぜ夏バテが起こるの?
夏バテがなぜ起こるのか、夏バテのときに身体の中で何が起きているのかを紹介します。
(1)体がオーバーワーク状態になる
エアコンが一日中フル稼働している部屋を想像してみてください。夏の私たちの身体も、まさにそんな状態です。
暑い環境では、体は体温を一定に保つために必死に働きます。汗をかいて体温を下げたり、血管を広げて熱を逃がそうとしたりと、とにかく忙しく動き回っています。これが毎日続くと、身体は疲れ切ってしまうというわけです。
(2)室内外の温度差が身体を混乱させる
「暑い屋外から涼しい室内へ」「また暑い外へ」という温度変化の繰り返しが、実は身体にとって大きなストレスになっています。
身体の中には「自律神経」という、体温や血圧などを自動で調整してくれるシステムがあります。しかし、急激な温度変化が頻繁に起こると、このシステムが「どう対応していいか分からない!」と混乱してしまいます。
すると体温調節がうまくいかなくなったり、胃腸の働きが悪くなったり、眠れなくなったりとさまざまな不調が表れ始めます。
(3)水分と栄養のバランスが崩れる
汗をかくと水分だけでなく、身体に必要な塩分やミネラルも一緒に出て行ってしまいます。塩分やミネラルが不足すると筋肉がうまく動かなくなったり、疲れやすくなったりします。
さらに、暑いと食欲がなくなって冷たいものばかり飲んでしまいがちですよね。冷たいものばかり飲んでいると胃腸が冷えて働きが鈍くなり、栄養の吸収も悪くなるという悪循環に陥ってしまいます。
夏バテによる身体への影響とは
夏バテを単なる一時的な不調と思っている方もいるかもしれませんが、甘く見てはいけません。夏バテを放置すると、身体のさまざまな部分に影響を与える可能性があります。
免疫機能の低下
疲労が蓄積して栄養状態や睡眠の質が悪化すると、免疫が低下します。その結果、風邪を引きやすくなったり、感染症にかかりやすくなったりすることも。夏場に体調を崩しやすい方は、夏バテによって免疫機能が低下している可能性があります。
消化器系への影響
夏バテによる食欲不振や冷たい食べ物・飲み物の摂りすぎは、胃腸に大きな負担をかけます。胃酸の分泌が減少したり、腸の動きが悪くなったりすることで消化吸収機能が低下。必要な栄養が十分に吸収されず、さらに体調不良が悪化するという悪循環に陥るため注意が必要です。
筋肉・関節への影響
水分や電解質(ナトリウム、カリウム、マグネシウムなど)の不足、血流の悪化により筋肉の疲労回復が遅れたり、筋肉のこわばりが生じたりする可能性があります。また、エアコンの冷気により体が冷えることで、筋肉や関節の動きが悪くなることも。
精神面への影響
夏バテは精神面にも大きな影響を与えます。疲労感や不調が続くことでストレスが蓄積し、イライラしやすくなったり、集中力が低下したりします。
また、睡眠不足により感情のコントロールが難しくなり、些細なことで怒りっぽくなったり憂鬱な気分になったりすることもあります。

夏バテのセルフチェック
自分が夏バテかどうか気になったら、以下のチェック項目を確認してみましょう。
<症状のチェック>
□ 朝起きるのがつらく、疲れが取れない
□ 食欲がなく、普段より食事量が減っている
□ 冷たい飲み物ばかり飲んでしまう
□ 胃もたれや消化不良を感じる
□ 頭痛やめまいがある
□ 微熱が続いている
□ 汗をかきにくくなった、または異常に汗をかく
<生活習慣のチェック>
□ エアコンの効いた部屋にいる時間が長い
□ 暑い屋外と涼しい室内を頻繁に行き来している
□ 夜中に何度も目が覚める
□ 寝つきが悪い
□ 冷たいものを食べる機会が増えた
□ 運動不足になっている
<精神面のチェック>
□ やる気が出ない
□ 集中力が続かない
□ イライラしやすい
□ 気分が沈みがち
□ 人と会うのが面倒
チェック項目に多く当てはまるほど、夏バテの症状が進んでいる可能性があります。ただし、これはあくまで目安です。症状が重い場合や長期間続く場合、なにか不安なことがある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
夏バテかもしれないと思ったら
セルフチェックで夏バテの可能性を感じた方は、すぐにできる基本的な対策を始めてみましょう。
まず、水分補給を見直します。冷たい飲み物ばかりでなく、常温の水やお茶をこまめに飲むようにしましょう。スポーツをする方や日中屋外で過ごすことが多い方は、スポーツドリンクを飲むのも夏バテ予防に効果的です。
そして食欲がないときでも、少量ずつでも栄養のあるものを食べるように心がけます。おかゆやうどん、フルーツなど自分が食べやすいと思うものから始めてみてください。
また、エアコンの設定温度は外気温との差が5〜6度以内になるように調整し、急激な温度変化を避けることも重要なポイント。疲れを感じたら無理をせず、しっかりと休息を取るようにしましょう。

まとめ
夏バテは暑さによって身体が疲れ切ってしまう症状で、疲労感や食欲不振、イライラなどさまざまな不調として表れます。夏バテは室内外の温度差や水分不足などが主な原因です。まずはセルフチェックで自分の状態を確認し、必要に応じて生活習慣の見直しや専門家への相談を検討してみてくださいね。



